精神疾患の前兆と思える症状が現れたのは、中学2年生の8月、夏休みのこと。
ある日突然、毎晩寝る前に過呼吸が起こるようになったのです。
死を予感する過呼吸
寝入りばなに突然体がズンッとベッドに沈み込むような感覚になったと思ったら、息を吸っても吸っても空気が入ってこない感じになりまして。苦しくて枕や布団の位置を変えようとしても、体が動かなくて無理で。
時間にして3分くらいでしょうか。本当はもっと短かったのかもしれないですけど、あまりの苦しさ、怖さに、とてつもなく長く感じました。
このまま息ができなくなって死ぬんじゃないかと本気で思いましたね。
それが毎晩毎晩起こるので、眠るのが本当に怖かったですね。だから毎日「今日は苦しくなりませんように」ってお祈りしてから寝てました。お祈りしても結局発作は起こるのですけど。
過呼吸になったのはこれが人生で初めてで、当時は「過呼吸」というものの存在すら知らなくて。「息がしづらくなる=呼吸器に問題あり?9月を過ぎても続くようなら一度呼吸器内科に行ってみようかな~」くらいにしか考えてなかったんですよね。
症状は死を覚悟するほど苦しかったですが、日中は特に困り事はなかったので、病院に行くことは先送りにしてました。
過呼吸とは
過呼吸は専門的には「過換気症候群」と呼ばれるもので、強い不安や緊張、恐怖などで引き起こされます。
症状としては、
- 息苦しい
- 呼吸が速い
- めまい
- 動悸
- 手足のしびれ・こわばり
などです。
ゆっくり呼吸することで落ち着くと言われていますが、発作中はパニックになりがちなのでなかなか難しいですね……。プロレベルじゃないと無理なんじゃないかなと思います。
過呼吸の原因に心当たりがない
ストレスが原因で起こりうるという過呼吸ですが、当時を振り返ると、特にストレスを感じていたつもりはないんですよね。
夏休みまっただ中で、朝はゆっくり起きて、冷房のきいた部屋で悠々自適に過ごすだけの毎日ですから。はっきり言ってストレスとは無縁です。
夏休み前に学校で何かトラブルがあって悩んでいたわけでもないですし、本当に心当たりがないんですよね。
2回目以降の過呼吸は、「1回目の過呼吸のトラウマ」のせいかもしれませんが……。
自分が気付かないだけで、何かを抱えていたんですかね。あれから20年近く経った今でもわからないままです。